砂の堆積方向を考慮した振動台による液状化試験 地盤工学研究室 学部4年 GARCIA PRESAS JESUS EVERARDO 概要 本研究では、砂の堆積方向が液状化に及ぼす影響について、一連の振動台実験を通して検討する。液状化とは、飽和して緩く詰まった砂質土が強い地震振動を受けると強度を失い、液体のように振る舞う現象である。このプロセスは、液状化が数千の建物の破壊に貢献した1964年の新潟地震で観察されたように、液状化は構造物に深刻な損傷を引き起こす。この挙動をよりよく理解するために、本研究では、加速度計と水圧計を備えた土容器を用いた振動台装置を用いて、繰返し応力と過剰間隙水圧比を測定した。 実験では、0度、45度、90度の3つの異なる堆積角度において、それらが液状化抵抗性に及ぼす影響を評価した。その結果、0度、つまり水平方向に堆積した砂が液状化に対して最も高い抵抗を示し、破壊に至るまでに最も多くの地震サイクルを必要とすることが示された。逆に、90度、つまり垂直方向に堆積した砂は最も脆弱で、最も早く液状化する。さらに,液状化前後の土粒子分布のマイクロスコープ分析により、最初の堆積角度にかかわらず、液状化後は土粒子がより垂直な方向へシフトする傾向があることが明らかになった。本研究は、砂粒子の初期方位が液状化抵抗性に大きく影響し、水平に堆積した土の方が地震荷重に対してより安定であると結論づけた。これらの知見は、地震時の地盤の再液状化の挙動をよりよく理解することに貢献し、液状化後の復旧でより強い地盤構造物を建設するのに役立つと考えられる。