Molomjamts Lkhagvasuren モンゴル国における地震危険度評価に関する基礎的研究 池田隆明 モンゴルの領土はユーラシアの内陸部に位置し,大きな構造プレートの既知の境界から十分に離れている. ロシアと中国の間に挟まれた内陸国で,全面積は日本の4倍156万4,100km2,中国とは西部,東部,南部で4,673km の国境で接し,ロシアとは北部3,485kmの国境で接している. 2021年モンゴル国家統計局によると人口は340万9,939人である. モンゴルは西部を中心に長大な活断層が数多く存在し,20世紀に入っても巨大地震の発生している.これらの地震断層については現地調査が行われており,これに関連する活断層の詳細な分布が明らかにされている.しかし,首都ウランバートル市の周辺にいくつかな活断層が発見されている.本研究では,モンゴル国における地震危険度評価に関する基礎的研究として,モンゴル国の周辺および首都ウランバートル市の活断層の状況,地震履歴,地震被害状況等を整理し,レジリエンスな社会を構築するためには地震危険度を正しく評価し,適切な地震対策を行うことである.モンゴル国では前世紀の間でいくつかのM8クラスの大地震が発生して,長大な地表地震断層が出現したことが報告されており,地震活動と活断層の関係が研究されてきた.過去の代表的な地震がよくモンゴル国の西部に発生していたが,近年はモンゴル国の北部にマグニチュードが大きい地震発生し,首都ウランバートル市の周辺の県にも発生している.モンゴル国に起きた地震のほとんどがモンゴル西部にあったことと同じようにその辺にその場所を活動する活断層も存在している.首都ウランバートル市の周辺にシャルハイ(sharkhai),ホスタ(khustai),アブダル(avdar),エミルート(emeelt),グンジン(gunjin),ソンギノ(songino),ウランバートル(ulaanbaatar)断層が存在している.Si midorikawa式により、最大速度の計算を行い、首都ウランバートル市に対してもっと地震危険度が高い活断層を投出する.