和田拓巳 簡易手法を用いた貨物車両の休憩機能の評価 佐野可寸志 高橋貴生 本研究には既往研究があり,道の駅に着目したトラックドライバーの休憩機能の評価を行っている.ETC2.0データを用いて道の駅の利用率モデルを構築し,停車台数推定モデルを構築し,道の駅での停車台数を推定.SP調査などを行い休憩施設選択モデルを構築.その値を用いて道の駅の利用便益を算出することで評価を行っている.しかし,既往研究の方法は複雑である. 本研究では道の駅に着目し,貨物車両における休憩機能を評価することを目的としているが,既往研究では手法が難しく,同様の手法を行うことは難しい.そのため,簡易的に停車台数推定モデルを構築し,道の駅の利用便益を算出することで目的である貨物車両における休憩機能を簡易的に評価する. 停車台数推定モデルを構築するために実際に道の駅に停車した貨物車両の停車台数が必要となる.本研究では,ETC2.0データを用いて道の駅での貨物車両の停車台数,道の駅の前面道路を通過した貨物車両を抽出し,道の駅での停車率を算出した.その値を道の駅の前面道路交通量と掛け合わせることで道の駅での停車台数を推定した. 推定した停車台数を用いて停車台数推定モデルを構築した.停車台数推定値を目的変数とし,説明変数を7つ設定した.その中の5つは集計を3次メッシュで行うことで集計が容易に行えるようにした.また,集計を0.5km~4.5kmの範囲で行い,重回帰分析の組み合わせをすべて行うことで,重回帰分析の結果が最も良くなるものを算出した.結果としてR2値は0.4023となり低くはない値となったため,その値を停車台数推定モデルとした. 構築した停車台数推定モデルを用いて道の駅での利用便益を算出することで評価を行った.方法は,停車台数推定モデルから算出した予測値と既往研究の貨物車両1台の利用便益を掛け合わせることで算出した.また,新設道の駅を設置する際の指標として関東1都6県で最も利用便益が高くなる3次メッシュを道の駅の利用便益の算出と同様の方法で行い,算出した.