GALLEGOS NAVARRO LEONARDO 持続荷重下におけるRC部材の引張剛性に及ぼすコンクリートの乾燥収縮の影響 下村 匠 本研究では、鉄筋コンクリート部材の引張剛性に及ぼす乾燥収縮と持続載荷の影響を実験的に調べる目的で、鉄筋コンクリート部材の一連の静的載荷および持続載荷引張試験を行った。これらの実験に使用された試験体は断面の中央で単一の鉄筋で補強されたコンクリート梁だった。持続載荷試験は、荷重レベルが約55 kN、つまり鋼のひずみが1000μに達した後、25日間その荷重を持することによって行った。乾燥収縮の影響を調べるために、いくつかの試験体は試験を通してシーリングし、他の試験体はシーリングしなかった。また、鉄筋のないがRCビームの断面積が同じコンパニオン角柱試験体を使用して、持続載荷試験中の自由収縮を測定しました。試験体の荷重と平均ひずみを測定し、それらの平均コンクリート引張応力と平均ひずみの関係を計算した。 持続載荷がRC部材に与える影響は、最小限のひずみ発生で平均コンクリート引張応力が大幅に減少することにあることがわかった。この挙動は、一定の荷重によって引き起こされるコンクリートと鉄筋の間の接着力の低下に起因する可能性がある。言い換えれば、持続載荷はRC部材に引張剛性の減衰効果をもたらす。 静的載荷を受けたRC部材の引張剛性に対する先行載荷の乾燥の効果については、予備乾燥を受けていないRC部材と比較して、予備乾燥の方は引張剛性低下効果が大きいことがわかった。乾燥はコンクリートの収縮を引き起こし、それは次に部材の鋼鉄補強材によって拘束され、部材に引張応力が発生し、それは荷重が始まるとより低い引張剛性効果を引き起こす。持続載荷を受けるRC部材に関しては、乾燥は平均引張応力のより大きな減少をもたらすことがわかった。 しかしながら、引張応力の初期値からの損失率を見ると、乾燥によるRC部材の引張剛性に対する有意な影響は見られなかったことが言える。 持続載荷期間の終了時に、乾燥を受けた部材は、乾燥を受けなかった部材と同じ値の張力硬化を示した。さらに、乾燥を受けた部材はより多数の一次ひび割れおよびより小さなひび割れ間隔を示すこともまた見出された。