FERRINO PATINO ADRIAN LEONARDO 構造部材におけるステンレス鉄筋と軽量コンクリートの併用に関する研究 下村 匠 炭素鋼が鉄筋として使用される時に腐食はRCの耐久性に深刻な問題である。RCの構造部材の設計で腐食性を上げるために、様々な予防策が適用されて、この予防策によって構造部材の鉄筋量と寸法が増加する。これらの理由で、この研究の目的は、実験的研究とケーススタディを行って、RC構造部材で軽量コンクリートとステンレス鉄筋を使用して、良い構造性能、長い耐久性と軽量を持つ組み合わせが達成されるか確認することである。 ケーススタディの結果によると、腐食環境にある桁橋を様々な材料の組み合わせで設計したら、普通コンクリートと炭素鋼(N+C)の組み合わせと比較すると、軽量コンクリートとステンレス鋼(L+S)を使用することでスラブと桁の設計に17%の鉄筋量の減少と34%の総重量の減少が達成されたということが分かった。この結果から、桁橋の総重量と鉄筋の減少によって、コストが減らせる可能性があることも分かった。さらに、L+Sのスラブと桁の総重量の減少は、桁橋の下部分の構造部材の寸法と鉄筋量も減らさせることが考えられる。最後に、推定耐用年数に関して、塩化物イオン浸透の推定の結果によると、ステンレス鉄筋の使用で耐用年数が70年を超えることが分かって、将来の修理とライフサイクルコストも少ないことも考えられる。 実験的研究の載荷試験の結果によると、軽量コンクリートとステンレス鋼(L+S)を用いた試験体は、炭素鋼と普通コンクリート(N+C)の試験体と比較すると、どちらも似ているひび割れ発生荷重があったということが分かった。L+Sの場合に5.31 kNのひび割れ発生荷重が得られた。N+Cの場合に5.71 kNのひび割れ発生荷重が得られた。普通コンクリートと軽量コンクリートは圧縮強度の20MPaの変化あったことで、L+Sの試験体のたわみがもっと大きかったが抜本的な違いではなかった。ひび割れの発生に関して、L+SとN+Cは同じ荷重でも違いがあまりなかったことが分かった。この実験的研究において、軽量コンクリートとステンレス鋼SUS304の組み合わせは、普通鋼と普通コンクリートの組み合わせに似ている強度、たわみの発展とひび割れの発展があるということが分かった。