上林颯 光学式反射型観測器による降水種別判別及び降水量推定手法の検証 熊倉俊郎 大雪時の被害を軽減もしくは防止するためには狭い間隔で降水種別や降水量を高密度で観測しなければならない.そこで求められるのが本研究で用いる光学式反射型観測器のような安価かつ頻繁なメンテナンスがいらない観測器である.しかし,この観測器単独で降水種別判別や降水量推定を行う手法が確立されていないため既存の観測器のデータを参照して2017年1,2月の観測データの5分統計値を用いて降水種別判別については粒子直径相当量と落下速度相当量の関係をもとに判別分析を,降水量推定については終端速度から得られる密度相当量と粒子体積相当量から求められる値と実測降水量の関係を用いた回帰分析を行った.判別分析では適中率が9割近くになったが,あられの事例が少なく,あられの適中率は5割程度となった.回帰分析では,実測降水量との相関係数が0.884と適合性の高い結果を得た.