氏名：松尾 東
論文題目；模型実験による振動遮断壁を用いた地盤振動低減効果の検証
指導教員名：豊田 浩史
概要
列車走行時の地盤振を低減させるために，地中に設置する防振溝や防振壁に効果があることは，理論的な考察やFEMなどによる解析的な検討から成果が出ているが，実際の振動伝播機構の解明や効果の高い防振壁材料の特定にまでは至っていないのが現状である．
そこで，本研究では，新幹線振動の低減を目的とした防振壁を設計するための基礎的な実験データの収集を行う．この目的のため，新幹線振動の伝達機構考慮した模型実験を行い，防振壁による振動低減効果のメカニズムの解明を行った．
はじめに，既存の3種類の相似則について検証を行った．実験結果に基づいて，本実験で使用する相似則は，地盤の動的問題に特化した相似則が最適であることがわかった．
次に，振動遮断壁の効果に関する実験から，真鍮壁はウレタン壁より振動低減効果が高いことがわかった．これはウレタンと模型地盤のインピーダンス比が1に近かったためと考えられる．振動遮断壁の厚さに関しては，厚い方が振動低減効果が高いことがわかった．
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