ken10212

前田　達哉

振動時間波形の代表値推定に関する基礎的研究

宮木　康幸

周期的であり，振幅が変化する音の時間波形の代表値を知るために，時間波形をEXCELなどによって一度図化し，手動によって代表値を求めてきた．しかし，データ数によっては，時間波形を常にEXCELなどによって図化できるとは限らないし，目視によって手動で代表値を求めるには個人差が生じると考えられる．本研究では，FFT分析までは必要としないような振動時間波形を対象として，振動時間波形のピーク値と周波数成分の変化を同時に捉えることができ，時間波形の代表値をパソコンとの対話形式で推定できるようなプログラムの開発を目的とする．
振動時間波形のピーク値と周波数成分の変化を推定するために，振幅頻度分布と周波数頻度分布を作成した．振幅頻度分布から振動時間波形のピーク値の変化，周波数頻度分布から周波数成分の変化を推定することを目的として使用した．また，プログラムで推定したデータ範囲とデータ全体の値を比較するために，平均値，最大値，最小値，実効値を比較材料として用いた．いくつかの振動時間波形について推定を行ったことにより，次のような結論が得られた．
①動時間波形の代表値を知るために，振動時間波形をEXCELなどによって一度図化し，手動によって代表値を求めるよりも，時間が短縮でき，効率的であることがわかった．
②FFT分析までは必要としないような振動時間波形では，本研究で開発したプログラムを用いて波形の特徴を把握し，代表値の推定を行うことができた．
③振幅の挙動が激しい振動時間波形の場合でも，データ全体で実効値を代表値として算出することまではできた．

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