安田俊夫

時系列地上積雪観測画像による融雪特性の把握

力丸厚、高橋一義

雪は災害を引き起こす要因であると共に,貴重な水資源であるという二面性を持っている.また,雪形は古くから農事の開始や豊凶の指標とする自然暦,農事暦として使用されてきた.
本研究では、多少の悪天候でも観測可能な地上定点カメラを設置し,連続的に観測を行うことで,時系列地上積雪観測画像を取得した。その時系列地上積雪観測画像から雪視率と積算暖度の関係を対応付けて融雪特性の把握をした.ここで,樹木の陰などで雪が見えない場所は含まず,観測地点から見える積雪領域のことを雪視率とする。
標高別に領域を設定した。雪視率減少推移は標高に依存することがわかった.
次に,2006年時系列地上積雪観測画像と経年比較を行った。同一箇所に領域を設定した.2008年の方が同じ雪視率のとき低い積算暖度の値を示した。
融雪期の積雪画像を時系列の雪視率減少特性として追跡可能とした。積算暖度と雪視率の相互関係を、標高別、斜面方位別など、地形や日当たり条件を考慮して年次の比較を可能とした。

前のページに戻るには"戻るボタン"で戻ってください。