只石 豪太

モンゴル国ヘルレン川流域の土壌熱伝導特性に関する研究

陸旻皎

近年,モンゴルや中国北東部を中心とするアジア北東部は、比較的狭い範囲において湿潤域から乾燥域へと変化しており、それに伴って森林-草原-砂漠というような地表面における明確な変遷域が形成されている。モンゴルのような放牧地では過放牧が問題となり、この影響は土地ごとによって異なるので、土地ごとにおける最適な立地管理手法の検討をすることが必要であり、土壌特性の把握が不可欠である。
本研究では、近年RAISEプロジェクトによって温度データや土壌含水率データが観測されたため、それらのデータを参考にして制動深さと経験式の2方面より熱伝導率を推定した。
また、制動深さから求めた熱伝導率と経験式よりもとめた熱伝導率を近似させるために無次元の流れ係数の計算に使用される定数の推定を行った。
無次元の流れ係数が0~1の範囲で経験式から熱伝導率は求まることから、定数θ0とqの推定には流れ係数から求めた熱伝導率から計算できた。θ0とθ0/θSATを使用したときの経験式から求めた熱伝導率が制動深さから求めた熱伝導率に近似したが、RMSEが10%以上であるため、土壌組成の見地からの更なる検討が必要であると考えられる。

前のページに戻るには"戻るボタン"で戻ってください。