ken06106

石田瞳

Rice法に基づくアスファルト混合物の理論最大密度に関する基礎的研究

高橋修

アスファルト混合物の理論最大密度を求める方法には，個々の原材料の比重と配合率から計算で求める方法と，練り混ぜた混合物を使用して実測する方法がある．アスファルト混合物の配合設計において，わが国では前者の計算法を使用しているが，米国，カナダでは合理性の面からRice法と称される実測法を採用している．国際的に，Rice法によって理論最大密度を求めるほうが一般的になりつつある現在の状況において，わが国でもRice法の合理性や試験条件等の基本事項について検討しておく必要がある．
本研究では，アスファルト混合物の理論最大密度をRice法によって実測する試験環境を整備し，米国AASHTOで標準化されている試験条件の妥当性を確認するとともに，理論最大密度を計算で求めた場合とRice法で求めた場合の差異を定量的に調査した．その結果，以下の知見が得られた．
①AASHTOで標準化されている試験条件は，わが国のアスファルト混合物に対しても妥当なものである．
②計算で求めた場合とRice法で求めた場合の理論最大密度は，おおむね0.03g/cm3の差があり，これを空隙率に換算すると1%前後の差に相当する．

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