平賀敬治
非線引き自治体における用途地域の拡大に関する研究
中出文平・樋口秀・松川寿也
平成12年の都市計画法改正により、区域区分は都道府県が実施を判断する事となった。そのため区域区分を行っていない非線引き自治体では、用途地域による土地利用規制がより重要度を増している。また我が国の地方部では人口減少が顕著な状況であるが、用途地域を維持・拡大する傾向が高いことがわかっている。そこで本研究は、非線引き自治体で用途地域を拡大している自治体を対象として、用途地域拡大の動向を検証し、拡大後の問題点などを明らかにした上で、用途地域外の農振・農用地区域との関連を調査し、今後の用途地域のあり方について提言することを目的とする。全国の非線引き自治体で用途地域を指定している760自治体から47自治体を対象自治体として決定した。対象自治体の用途地域拡大と理由について分析した結果、住居系用途地域が最も多く拡大されていることがわかった。拡大理由をみると、宅地化の進行が先行している上で後追いでの用途指定が多いが、自治体が計画的に市街地形成を誘導しての用途指定も行われている。
用途地域とDIDとの関連の分析より、特に拡大用途地域においてDIDが形成されていない割合が高い自治体が極めて多く、拡大用途地域の過大設定が行われたと考えられる。また、用途地域とDIDの関係から、詳細分析を行う五泉市、加茂市、横手市の3自治体を抽出し、ヒアリング調査、現地調査を行った。
3自治体すべてにおいて、人口フレームが過大に設定されており、さらに人口フレームと用途地域拡大はあまり関係がないものとして認識されている事が明らかとなった。そのため、過大な供給が行われてしまい、散漫な市街地が形成されている。このことから、適切な人口フレーム設定し、市街地の設定を行うことが必要であると言える。
五泉市と横手市では用途地域を行うとした際に、県から単純に用途地域面積を拡大するのではなく、一部用途地域の除外を行い、総面積を変化させないような用途変更を行うように指導されていることから、人口が減少している中での市街地の拡大は好ましくないと県の方で考えられており、今後は用途地域を単に拡大するのではなく、現在の用途地域内の質を高めていくことが重要であると言える。そのためには、区画整理事業等による市街地整備や用途地域が指定されている地域の変更、用途地域外での開発を抑制し、用途地域内への開発誘導等を行う事が必要であると考えられる�
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