澤田 知則
地方都市におけるカーシェアリングへの参加意識と実現可能性
松本 昌二
モータリゼーションの進展に伴って、マイカーの購入台数は増加傾向にあり、その数は年間100万台増加している。現在、日本において自動車が運転されている時間は平均で2.8%だけで、残り97.2%の時間は駐車場で錆びるのを待っている状況にある。公共交通網が発達している大都市では、一般にマイカーは自動車としてではなく「不動車」として存在している。このような交通環境や都市環境の悪化を防ぎ、市民のマイカー出費を抑制するために、有効な一つの手段と注目されているのがカーシェアリングである。CSはドイツ、スイスなど欧州で発達普及し、北アメリカでも普及しきた。しかし、日本では未だ市民には理解されておらず普及していない。日本では、市民の自動車に対する所有意識が高いことと、CSを普及させるための環境整備ができていないことが理由と考えられる。そこで、本研究においては地方都市である長岡市でのCS参加意識の実態調査と参加意識に関係する要因をアンケート調査から把握し、CSの実現性を検討することを目的とした。
CS参加意識の実態調査と参加意識に関係する要因をアンケート調査から把握し、地方都市である長岡市でのCSの実現性を検討した。
その結果、CS参加意識では、CS参加に対して高い意識を持っている人と、低い意識の人とは大きく差が見られた。属性においては年齢で差が見られ、年齢が高くなるに連れて参加意識が高くなり、低くなる程、参加意識が低下する。また、居住地域においては長岡駅周辺では他の地域に比べ参加意識が高いことがわかった。これは、長岡駅周辺では公共交通が発達しているため、他の地区に比べて、CS参加に積極的であると考えられる。
実現性の検討においては、安い料金、高い料金2つの料金設定で車両の稼動時間、距離の変化によって検討を行った。安い料金では6時間・60��/日稼動状況で175人の参加者、高い料金では5時間・50��/日稼動状況で120人の参加者が一つのステーションに参加すれば実現の可能性があると考えられた。その結果、安い料金の場合、9つのステーションを配置し実現する可能性があることがわかった。高い料金の場合、中心部の1つのステーションを配置し実現する可能性があることがわかった。
しかしながら、本研究においての実現性の検討ではCS参加の意識調査から検討したが、実際には、レンタカー業者等の関連業種が参入して来た場合ではもっと低いコストでの事業運営が考えられる。これらの点をふまえての検討が今後の課題となる。
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