渡邉 雄一

新潟県内のAMeDAS観測値を用いた降雪の気温依存性に関する研究

熊倉 俊郎

日本海沿岸の積雪には気温が重要な要因であり、日本海からの湿った風が気温により降雨か降雪へと変わる。山間部、平野部と地域では降雪に違いがあるため、場所に合った対策を取る必要があり各地域の気温と降雪特性を把握することは重要である。本研究では新潟県内に設置されているAMeDAS観測点の観測データを使用して降雨降雪の判別を行い、降水に占める降雪の割合を求め降雪と気温の依存関係を把握することを目的とする。また、別の観測システムで測定されたデータと比較を行い、AMeDASの観測データを使用する問題点を考察した。
降水を判別するため積雪深の値を用いて降雨降雪に判別する条件を設定する。降水が観測された時に判別条件を満たした場合に降雨又は降雪に判別して、降水に占める降雪の比率を気温毎に求めた。そして各AMeDAS観測点の降雪比率から降雪と気温依存性を調べた。
AMeDAS観測点で求めた降雪比率について、あまり良い値を求めることが出来なかったが、これは圧密や融雪、積雪深観測の測定誤差による影響が出たためと考察される。また、0℃以下の降雪比率の平均から積雪深の量と降雪比率の関係を調べ、全地点の降雪比率の平均が0.67に対して津南は0.58と低い値だが、津南は毎年多くの積雪があり20年間の最大積雪深の平均も270cmと高く圧密による影響が大きく出たものと考察される。

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