牛 艶玲

北陸地域の国道8号線に対する舗装破損遷移モデルの開発と応用に関する研究

丸山 暉彦

舗装マネジメントシステム(PMS)は、舗装の維持修繕を計画的、経済的に行うためのサポートツールである。PMSの最終目的は舗装に対していつ、どこで、どんなメンテナンスを適用すればいいのかを決定することである。舗装破損遷移モデルはPMSの信頼度に大きな影響を及ぼし、将来の補修必要性、予算立案およびライフ・サイクルコスト分析を決定するために使用される。
本研究の目的は舗装破損遷移モデルの開発、舗装マネジメントに舗装破損遷移モデルの適用の2点である。
北陸地域舗装管理支援システムのデータを使用して、マルコフ理論に基づいて、国道8号線の舗装破損遷移モデルは開発された。舗装破損遷移モデルは舗装構造、舗装路盤材料、交通量および最後の舗装メンテナンス方法に影響される。
本研究では、補修の必要年はMCI (Maintenance Control Index) 値が4.0まで落ちる年と定義される。また12年間の長岡市と新潟市の道路補修に必要な経費が予測され、それにより長岡市と新潟市において予算立案が異なるべきであることが分かった。そして、1つ舗装維持修繕の最適化方法が検討された。 道路管理者にとって、限られた予算を使って、M&R(Maintenance and Rehabilitation) を行う最も適切な方法を見つけることは必要であると言える。