玉木大輔

冬季北陸地域における降水量時差相関解析

熊倉俊郎


今日、冬季北陸地域での降雪メカニズムに関して多くの研究が行われており、気象レーダを用いた観測からの研究などは古くからなされてきた。降雪メカニズムの研究へ向けて、その挙動に関係する研究は必要であると考える。本研究では、基準地点の降水量時系列と、比較となる北陸地域各地点の降水量時系列との時差相関関係を求め、その分布図を調べる。結果は以下のようになった。
1)基準となる地点を変えた場合に、里雪が降る地域を基準にしたものと山雪のそれとでは、相関係数の水平分布が異なる。
2)基準となる地域を変えなくとも、相関係数の水平分布は、年によってやや違う分布となる。
3)月の平均気温が低く、里雪の総水量が多い場合、里雪が降る新津や長岡で降水観測される2時間前には富山湾で降水となる傾向である。